今回はシンボルツリーに人気の「ヤマボウシ」をご紹介させて頂きます。
「ヤマボウシ」は日本の気候風土に合うので、手間がかからずローメンテナンスで育てられる庭木です。
樹高5~10mほどになる落葉中高木樹のヤマボウシは、日本を含めた東アジア原産です。
もともとは、寺院や山で植えられる程度でしたが、現在では庭の主役になれる樹木として、里山の雰囲気を出す雑木風庭木として人気があります。
開花期は5~7月と長く、白くて繊細な花を咲かせます。
白く見えるのは、本当は花ではなく総苞片(そうほうへん)というものです。
花は総苞片の中心に20~30個の集まりあまり目立ちません。
総苞片は先端がとがった端正な表情で4枚からなり、ヤマボウシの樹冠を埋めるように咲きます。
特に花つきがよい品種は、満開時に花の重みで枝がしなるほどです。
花後に結実する果実は9月~10月にかけて赤く熟し、どろんとした甘さで中には種子があります。
生食のほか果実酒やジャムなどに利用され、果実はとても甘く、まるでマンゴーのような味がします。
秋の紅葉の時期には葉が明るい赤色から黒っぽい赤色まで、1枚1枚違って見えるのが特徴です。
ヤマボウシを上手に紅葉させるポイントは、日当たりが良く、昼と夜の温度差が大きい場所(建物から離す)に植えることです。
あとは基本的な手入れをしっかり行えば、初心者でもきれいに紅葉させることができます。
ヤマボウシには病気や害虫は少ないですが、日当たりと風通しが悪いと病害虫が発生するので注意しましょう。
剪定は樹形が早期に安定するので特に必要とはしません。
ただし、どうしても不要な枝を切りたい場合は、12月から3月に枝の分岐点から間引くようにしましょう。
手間がかからず育てやすい「ヤマボウシ」。
またピンクの花を咲かせる品種などもあり種類も豊富です。
お好みの「ヤマボウシ」をみつけてお庭に植えてみてはいかがでしょうか?